肝斑において、レーザーとピコトーニングは同じ土俵で比較される第一選択ではありません。2024年のAmerican Journal of Clinical Dermatologyのレビューは、外用薬などの薬物治療で改善しなかった場合に検討する位置づけとしてレーザーを整理しており、レーザーを使うなら低出力のQスイッチNd:YAG(いわゆるピコトーニング)かピコ秒レーザーに根拠があるとしています。比較の出発点は、紫外線対策と外用治療をすでに十分に行ったかどうかです。
ピコトーニングは、低いエネルギーで肌全体を均一に照射するレーザー方式です。オーストラリア・セントビンセント病院皮膚科のChristian Gan氏とロイヤルチルドレンズ病院皮膚科のMichelle Rodrigues氏が2024年にAmerican Journal of Clinical Dermatologyに発表したレビューは、肝斑にレーザーを用いるのであれば、低出力のQスイッチNd:YAGまたはピコ秒レーザーに根拠があると整理しています。同じレビューは、レーザーを肝斑の第一選択治療とは位置づけていません。外用治療で改善しない患者に対して、費用負担と治療中断後の再発リスクの高さを併せて検討したうえで選ぶべきだという立場です。
ピコ秒レーザーと外用治療を比較した研究
中国・首都医科大学北京友好医院皮膚科のSurong Liang氏らの研究チームは、2023年にFrontiers in Medicineに無作為化比較試験を発表しました。肌タイプIII-IVの肝斑患者60名を3グループに分け、ピコ秒Nd:YAG(1064nm)群とピコ秒アレキサンドライト(755nm)群は4週間隔で3回施術し、比較群は2%ハイドロキノンクリームを12週間、1日2回塗布しました。
24週間で、3グループすべてで肝斑重症度スコア(MASI)が改善しました。
改善幅が最も大きかったのはピコ秒Nd:YAG群でした。
ピコ秒アレキサンドライト群は、クリーム群と同程度の改善にとどまりました。
3グループの安全性プロファイルは同様でした。
研究チームは論文の中で、ハイドロキノンを依然として肝斑の第一選択治療として位置づけています。
どのレーザーを選んでも再発管理の計画が必要です
2024年にLasers in Surgery and Medicineに掲載された、顔の左右を分けて比較する無作為化研究では、ピコ秒アレキサンドライトレーザーとQスイッチNd:YAGレーザーが比較されました。2年間の追跡時点で10名(58.82%)が再発または悪化を報告し、両レーザーの間に統計的に有意な差は見られませんでした。機器を選ぶ前に、紫外線対策と維持治療をどう続けるかを合わせて決めておくほうが現実的です。
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