水光注射の持続期間は製品名ではなく、成分の系統によって決まります。ヒアルロン酸系は真皮に水分を抱え込んで比較的早く艶とハリの数値を変化させ、ポリヌクレオチド系は線維芽細胞を刺激して数週間かけて肌質を整えます。いずれの系統も臨床研究では2〜3週間隔で3回を1コースとし、最終注射から3ヶ月と6ヶ月の時点で効果を再評価しています。
江南院代表院長のキム・ヨンジンです。診察室では「水光注射は何ヶ月もちますか」というご質問をよくいただきます。答えは注射した成分が真皮の中で何をしているかによって変わりますので、まずは系統ごとの働き方から順番にご説明します。
ヒアルロン酸系:水分を抱え込むタイプ
架橋していない低粘度のヒアルロン酸を真皮浅層に広く行き渡らせる方法です。ヒアルロン酸は自らの重量の何倍もの水分を引き寄せる性質を持つため、注入後は真皮の水分量が上がり、艶とハリの数値がすぐに変化しやすくなります。一方で、この方法はコラーゲンの合成そのものを直接刺激するわけではなく、あくまで水分を保持する土台を作る施術です。
2025年に《Journal of Cosmetic Dermatology》誌に掲載された単一施設の前向き臨床試験では、皮膚老化の所見がある81名を対象に3週間隔で3回、真皮内注射を実施しました。最終注射から15日後、3ヶ月後、6ヶ月後の3つの時点で美容改善スケールとキュートメーター、水分量測定機器を用いて再評価が行われています。この研究が実際に追跡できた期間は最終注射から6ヶ月後までであり、それ以降にどこまで効果が保たれるかは、この研究の測定対象には含まれていません。したがって「半年後も同じ状態が続く」とまで言い切ることはできず、6ヶ月を過ぎたあたりから次のコースを検討する目安になります。
ポリヌクレオチド系:再生を促すタイプ
サーモン由来のDNAから精製したポリヌクレオチドは、真皮の線維芽細胞そのものを刺激してコラーゲン合成を促す成分です。水分を足すヒアルロン酸系とは働き方が異なり、注射した直後よりもコースを終えてから数週間が経過したあとに肌質の変化がはっきりしてくるという時間差があります。
パク・チャンシク氏らの研究チームが《Journal of Korean Medical Science》に2014年に発表した第3相ランダム化二重盲検試験では、目もとのしわを対象に2週間隔で3回注射を行い、その後合計12週間にわたって経過を観察しています。コース自体は2週間隔と短く区切られている一方で、観察期間は12週間と長めに設計されている点が特徴です。この設計は、ポリヌクレオチド系を選ぶ際に「効果が出るまで焦らず待つ」ための基準線になります。注射直後の見た目だけで効果を判断すると、この成分本来の持ち味を見誤ることになります。
エクソソームはまだ別の段階にあります
エクソソームは近年注目される成分ですが、他の二系統とは根拠の積み上がり方が異なります。《Dermatology Times》が2026年にまとめたところによると、その年に発表された2件の系統的レビューは、エクソソーム施術とハリ・水分・しわ改善との間に肯定的な関連を報告しつつも、標準化された大規模臨床試験がさらに必要だと結論づけています。加えて、米国食品医薬品局(FDA)は美容目的で承認したエクソソーム製品は存在しないという立場を維持しています。
当院のカウンセリングでエクソソームを前面に出さず、ヒアルロン酸系とポリヌクレオチド系という根拠の積み上がった系統から先にご提案する理由は、この評価の段階の違いにあります。新しい成分だからといって効果が劣るわけではありませんが、持続期間を具体的な数字でお約束できるだけの臨床データが、現時点ではまだ十分ではありません。
では何ヶ月ともつと言えるのか
ここまでの研究が実際に答えられる範囲は、最終注射から3ヶ月から6ヶ月の再評価時点までです。それ以降にどのくらいの間隔で再施術が必要になるかは、年齢、もともとの肌状態、そして併用しているリフティング施術の有無によって一人ひとり異なります。同じ系統を選んでも、これらの条件の組み合わせ次第で体感する持続期間には個人差が出ます。
当院では初回カウンセリングで肌診断を先に行い、そのうえで系統と回数を設計しています。コース間隔は2〜3週間が基本ですので、短い滞在では1回だけ受けていただき、残りの回数を次回の来院に振り分ける計画のほうが現実的です。弾丸3日の出張でも施術は受けられるか、回復時間から逆算する基準の記事でダウンタイムの考え方もあわせてご確認いただくと、スケジュールを立てやすくなります。
江南院はUH FLAT SIGNATURE 江南ホテルの2・3階にございます。施術後はエレベーターで客室まで移動でき、ホテル宿泊者には酸素チャンバーとビタミン点滴を無料でご利用いただけます。日本語・中国語・英語の通訳スタッフが常駐しておりますので、系統ごとの違いを母国語でご確認いただいたうえでご判断いただけます。
FAQ
二つの系統を同じ日に一緒に受けられますか
部位と目的が異なれば併用を検討できる場合がありますが、真皮の反応が重なる部位に同じ日で二つの系統を入れる設計はお勧めしていません。診断のうえで順番を分けてご案内しています。
コースを途中でやめると肌が悪化しますか
中断によるリバウンドは報告されていません。時間の経過とともに、施術前の状態へゆるやかに戻っていく経過をたどります。
予約前に何を準備すればよいですか
直近6ヶ月以内に受けたレーザーやリフティング施術の履歴、服用中のお薬、帰国日をお知らせいただければ、回数の間隔を逆算してご提案いたします。
効果を長持ちさせるために自宅でできることはありますか
研究が確認しているのは注射そのものの効果であり、家庭でのスキンケアが持続期間を延ばすかどうかについては、ここで触れた臨床試験の対象には含まれていません。次回来院の目安については、カウンセリングで肌状態を拝見しながらご相談ください。


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